歯科医師の暴露日記

歯科の裏事情やタブー、内緒話。患者さんには言ってはいけないと言われるような内容を書きまくります。

フッ素は害だと言う歯医者が多いことに驚きを隠せない。

こんにちは。

匿名歯科医師だ。

 

今回のテーマは

フッ素は害だと言う歯医者が多いことに驚きを隠せない。

だ。

 

「フッ素は実は体に悪いので、当院では使用しておりません!!」

 

と元気いっぱい書いている歯医者のHPがたまにある。

 

これを見ると、

・・・嘘だろう・・・?

国家資格を取得して・・・

そんな、中学生でも解るような化学の常識を分かっていない歯科医師がいるなんて・・・。

 

と、非常に物悲しくなってくる。

こんな歯医者ばっかりではないので、安心して欲しい。

 

所で、今までの記事の中で、私は「歯科医師」と「歯医者」で呼び方を使い分けている。

所謂歯科のプロフェッショナルに対しては「歯科医師

患者さんに対してや、明らかに的外れな考え方をしている時は「歯医者」

と呼ぶようにしている。

 

そして、

フッ素は体に悪いので使わないというのは、「歯医者」だ。

 

まず、フッ素とはどういうものを言うのか、書いていきたい。

根本的なことになるが、歯科のフッ素塗布で使用する「フッ素」とは正式名称は「フッ化ナトリウム(他にもあるが、ほとんどはコレ。)」だ。

化学式で表すと、フッ素は「F」でフッ化ナトリウムは「NaF」となる。

化学がある程度出来る人は既に察したかもしれないが・・・

元素というのは、化学式に1つ別の元素が付くだけで全く別の物質に変わることとなる。

 

「F」というのは確かに猛毒だ。ナチスドイツでも使われていたそうだ。

対して「NaF」に左程の毒性はない。

 

根拠はいくつかあるが、全部書くとさすがに英語の論文のようになってしまうので避けることとする。

その代わり、身近なもので比較的わかりやすい例があるので、それで説明したい。

 

それは塩素だ。

 

塩素の化学式は「Cl」これは非常に強い毒性があり、これまたナチスドイツで、毒ガスとして使用されていた。

だが、そこにフッ素同様、Naをつけるとどうなるか・・・

 

塩「NaCl」だ。

 

確かに塩も取りすぎれば毒となるだろう。

だが、取りすぎなければ全く問題はないという事は、皆さんの実体験で既に分かっているはずだ。

 

これを聞いても、なお、

「いや!!でも!!!フッ素は毒じゃないですか!!!」

という人がいるなら、それはもう、好きにしたらいい。

そういったタイプの方どれだけ論理的に物事を説明しても、自分の頭の中の答えが全てなタイプなので言うだけ無駄となるからだ。

ちなみにフッ素が毒だと主張し続ける歯医者達もこのタイプであることが多い。

実際、知り合いに毒だと言って止まない歯医者が居た時に同じように説明したことがある。

 

・・・驚くほどに聞き入れてもらえなかった。

 

その後、疎遠になったという事は言うまでもないだろう。

 

 

さて。

今度は少し論文についての話をしたいと思う。

 

フッ素の虫歯予防の有用性が認められた論文は、信ぴょう性の高いものが多い。

それに対して、

フッ素が毒だという論文は的外れなことを書いていることがほとんどだ。

 

例えば、日本のとある国立大学の研究だが・・・

フッ素は〇〇な理由で人体にとって毒だ!!

と発表したことがあった。

が、この論文に書かれてあるフッ素とは、フッ化ナトリウムを使用したのか、それとも、ただのフッ素を使用したのかも書かれていなかったため、

結局何が言いたい論文なのかさっぱり分からずに終わった。

という事もあった。

 

つまり、論理的に考えれば考えるほど、

 

NaF=毒の構図には疑問が出てくる。

 

 というよりも、それを証明するマトモな論文が一切ない。

 

当然我々歯科医師は、患者の健康を最優先で考えている。

その為、もしフッ化ナトリウムが有害であるという、マトモな論文が出てくれば一斉に使わなくなる人がほとんどだろう。

 

・・・少なくとも、今のところは

 

使用量さえ守っていれば体に害などなく、むしろ虫歯を防ぐことができるというメリットの大きさを考えると、なるべく使用した方が良い。

 

と考えて貰えれば間違いない。

 

この情報に溢れかえったインターネットで、正しい知識を見つけるのは非常に難しい。

だが、今回の事のように、

中学生レベルの知識でも考えればわかる。

と言った事も、実は多いという事も知っておいた方が良いと思う。

 

長くなってしまったが、今回はこの辺で・・・。

 

 

では、また。近いうちに。