歯科治療がなぜ何回もかかるのか。その1
こんにちは。
匿名歯科医師だ。
今回は妻からの要望で、
歯科治療がなぜ何回もかかるのか。
を書いていきたいと思う。
さて。
治療の回数が掛かる筆頭の処置としては、皆さん思い浮かぶのが・・・
①歯周病の治療(歯石取り)
②歯内療法(神経の治療)
のツートップだろう。
実際、この2つは5~6回以上は余裕で掛かってくる医院がほとんどだ。
ではなぜか。
ただ、この2つは回数が掛かる理由がそれぞれ別にあるので分けて説明していきたいと思う。
①歯周病の治療(歯石取り)
これは、保険制度の問題と処置時間の問題であることがほとんどだ。
基本的に治療の流れとして
歯周検査(1)
↓
スケーリング
↓
歯周検査(2)
↓
スケーリングルートプレーニング
↓
歯周検査(3)
↓
必要なら外科処置へ
↓
歯周検査(4)
の流れが決まっている。これは保険云々ではなく、歯周病の治療をしっかりと行おうとすると必ず必要なものだ。
また、この処置後の歯周検査(2)(3)(4)については処置後から2週間以降でなければ検査を行ってはならない。これは保険のルールで決まっている。
実際は1週間くらい待てば十分だが、なぜか2週間以降にしろと国から言われる。
そして更に処置についてだが・・・
スケーリングは上下一気にやらずに別々に行う。
スケーリングルートプレーニングは6ブロック(上下の左右奥歯・上下前歯)に分けて行う。
これに関しても、
ルールで決まっているわけではなく、国からこうしろと言われる。
つまり、国からの移行でやたらと長くなってしまっているのだ。
しっかりとルールと国からの指示を守ろうとすると・・・
歯周治療は一般歯科で行われるレベルであれば、
歯周検査(3)まで最短でも11回はかかることとなる。
これが歯周治療がやたらと回数が掛かる理由だ。
ちなみに、これは保険のルール上こうなっているだけであって・・・
保険外診療であれば、2~3回で終わらせることも可能だ。
ただしその分、非常に高額になってしまう。
タイムイズマネーという現代的な考え方が出来る方であれば、是非自費で歯周治療を行っているところに掛かられることをお勧めする。
今まで何か月もかけていたものが2週間とかで終わってしまうのだから。
その空いた時間を使って更に仕事をしても良し。
家族との時間に使っても良し。
となるわけだ。
思ったよりも②歯内療法についてが長くなったので、
こちらに関しては明日にしたいと思う。
では、また。近いうちに。